遠州綿紬とは

 江戸時代から織り始められた遠州綿紬は、浜松繊維デザインのルーツと呼ばれる織物で、日本の四季から生まれた温かみのある“日本色”とやわらかな質感が特徴です。

 

 布に温かい風合いが出るようネップ糸・リング糸などを使用した、ざっくり調の柔らかな布地グループです。以下の5種類があります。

1. 伝・遠州縞(でん・えんしゅうじま)

 黒に近い紺色地に、細い絣糸(かすりいと)をタテに配したストライプ柄の先染織物。広く一般の人々に親しまれた柄と伝わる縞柄をこのように名づけました。

 プロジェクト名もここから名づけました。

2. 縞紬(しまつむぎ)

 縞の始まりを辿れば八百数十年前と言われます。多彩な色を使い150種類もの柄を現在まで継承し、日本人のレトロ感覚を満足させています。

3. 無地紬(無地紬)

 タテ糸は深い色合いの「黒茶」を使用、ヨコ糸に14色のネップ糸を打ち込み、タテヨコ双方向に凹凸感を形成した通好みの布地です。

4. 絣紬(かすりつむぎ)

 タテ糸に、浜松ならでは全国的にも貴重な技術によって作られる「リングノット」糸を使い、シャリ感・ハリ感などを併せ持つ涼感素材です。

5. なないろ紬(なないろつむぎ)

 タテヨコ糸合わせて縁起の良い7色の糸を使い、風水良く、着用者の幸せを願って織り上げた、いちばん新しい紬です。

 庶民の暮らしの中で愛され続けた魅力を、手に取って感じてください。

●浜松ブランド「やらまいか浜松」認定(浜松商工会議所)